第12回食育推進全国大会in岡山。 初日には、同市内の石井小学校において1年生の食育の公開授業がありました。 石井小学校はイマージョン教育に取り組んでいて、1年生も英語漬けの環境で日々学んでいます。 教室の掃除用具入れを見て、なるほど「ちりとり」と「雑巾」は・・・と思わず写真を撮ってしまいました。
今回の食育の授業は学級活動として行われ、担任の先生が中心となり、栄養教諭が解説するという進め方です。今回は「野菜の特徴を知り、健康のために好き嫌いをせずに食べようとする意欲を持つことができる」という目標でした。
心身ともに健康な毎日を過ごすためには、好き嫌いなく何でも食べられることが大切です。しかしながら、学校給食の残菜では、野菜が多い献立のときは量が増えるなど、好き嫌いに偏りが見られます。
児童は、毎日野菜を食べなければならないことは知っていますが、何故野菜を食べなければならないか理由をはっきり分かっている児童が少ない状況です。
そこで、楽しみながら野菜の名前や特徴を知ることで、野菜に興味や関心を持ち、いろいろな野菜を食べる意欲につながることができるような授業が組み立てられました。
まず、クラスの野菜の好き嫌いアンケートの結果をクイズ形式で当てて貰います。 あらかじめクラスの全員に好きな野菜、嫌いな野菜のアンケートを実施してありました。
好きな野菜: 1位トウモロコシ、2位ジャガイモ、3位キュウリ
嫌いな野菜: 1位ナス、2位ピーマン、3位ゴーヤー
そして、なぜその野菜が好きなのか、苦手なのかを意見を出してもらいます。その上で、野菜にはどんな役割があるのか、予想してもらいます。
ここで「もりもりかいじゅう」のアニメを見て野菜が持つ力について知ってもらいます。
・野菜は、病気から体を守ってくれること。
・食物繊維(すじ)がおなかの掃除をしてくれること。
かいじゅうが教えてくれます。 登場するキャラクターの声はふたりの先生が担当します。
栄養教諭は食育エプロンを身につけ、野菜の繊維がおなかを掃除してくれる様子をブラシで再現します。 視覚的に理解できるようにするためです。
また、キャベツの葉をひとりずつ配り、児童に繊維のすじを見つけてもらいます。キャベツを裂くことで繊維を見つけやすくなります。食物繊維がおなかの掃除をしてくれることを再度確認します。
授業の最後に、翌週5日間の学校給食に含まれる野菜が描かれたワークシートが全員に配られました。
まず、ワークシートにまとめを書くことで、この日の学習を振り振り返ります。
そして、翌週に登場する野菜を当日食べることができたらその野菜に色を塗ることができます。 保護者には、励ましのコメントを記入することを依頼することで、保護者への啓発も行うものです。
ここでも、家庭との繋がりを意識した食育が見られました。 みんな色を塗ることができたでしょうか?