7月9日、大阪ガスハグミュージアムで開催された「米粉まつり2016」に行ってきました。
近年食物アレルギーの有病率が増加している中、原因物質の除去だけではなく、代替品を用いた新しい食品やメニューが考案されています。
今回はその代替品の1つである“米粉”についてのイベントを取材し、料理教室とシンポジウムの両方に参加させていただきました。
ハグミュージアム内にあるキッチンスタジオにてたくさんの方が参加していました。
今回の料理教室のテーマは
「食物アレルギーを考慮した米粉料理」
私たちの身の回りには小麦粉を使った料理がたくさんあります。
アレルギーがあってもみんなと変わらない食事を提供したいという思いから、たくさんの米粉料理が考案されていました。
講師 サカモトキッチンスタジオスタッフの坂本佳奈先生です。
彼女自身もアレルギー保持者の1人で
そのアレルギーが発症したのがなんと、30歳を過ぎてからだそうです。
いつ発症するかわからないからこそ
アレルギーを持たない人も十分な知識が必要ですね。
今回たくさんのレシピが紹介されました。
なんと13品!!
炒め・焼き・蒸し・揚げなど様々な料理が並び、米粉の無限の使い道を知ることができました。
豚肉と苦瓜の炒めビーフン シーフードカレー 米粉のダッチベイビーズ
紹介されたレシピの中から
実際にみなさんで作るのは3品。
※レシピや詳しい内容は次回の「給食・食育取材レポート」でご紹介します。
COOKING TIME!!
チームワークが大事ですね。
下処理、炒め、盛り付け、洗物をみんなで分担して仕上げていきます。
個人的に苦瓜が苦手で恐る恐る食べてみたところ…
「おいしい!思ったほど苦くない。苦瓜…食べられるかも!!」
実は食べ物の苦味を薄める要素は、
糖・デンプン・旨味・油・酸であること。
完全に苦味が消えるわけではありませんが、
口当たりがよくなることを教わりました。
ぜひ、試してみてください(^^)
午後からはシンポジウムがありました。
まず始めに
同志社女子大学 生活科学部食物栄養科学科
特任教授 伊藤節子 先生
「食物アレルギーとの上手な付き合い方」
伊藤先生からは食物アレルギーがどういうものなのか、その対処の方法などをお話しされていました。
アレルギーといっても、症状の出方は様々で、すべての人に起こることではありません。
口に含んだとき、肌に触れたとき、さらには運動によって起こる「運動性誘発性アレルギー反応」などもあります。
症状が出たらまずは何が原因なのか、その原因物質と今後どのように注意して向き合うべきなのかを考えていく必要がありますね!
続いて
食育・料理研究家
農林水産技術会議委員 坂本 廣子 先生
「食物アレルギー対応に米粉を使おう」
~調理の方法と注意点~
坂本先生からは午前中に作った米粉料理の紹介をしていました。
アレルギーの原因であるタンパク質を抜いたら必ず代替品で補い、栄養を確保することや
米粉の吸水率は小麦粉に比べて高いので、調理の特性をしっかり理解していないと上手に作れないことなどを教えていただきました。
アレルギーは当事者が自分自身を守れるようにすることと
さらにその周りの人たちも教育する必要があるとおっしゃっていました。
米粉を使って料理を作ることは全国的に広まってきていますが、
もっとたくさんの使い道を知ることで、より簡単に取り入れることができるのではないでしょうか。
アレルギーのみならず、日本のお米の食糧自給率の上昇にもつながります。
今回紹介しきれなかったメニューは、次回の「給食・食育取材レポート」でご紹介させていただきますので、ぜひ給食メニューの参考にしてもらえるとうれしいです。
最後になりますが、取材に御協力していただいた近畿米粉食品普及推進協議会の皆様、大変お忙しいところ、ご丁寧に対応していただき誠にありがとうございました。