10月25、26日、2日間、小田原市中里のダイナシティ・イーストのイトーヨーカ堂小田原店において小田原市学校給食展「きゅうしょく大すき! -おだわら生まれのたからもの-」が開催されました。
ダイナシティは大きなショッピングモールで週末の買い物客で会場は多くの家族連れで賑わっていました。
主催は、小田原市教育委員会、小田原市学校給食会、(社)神奈川県栄養士会支部。 なるほど、市の学校給食会があるんですね。
パネル展示では小田原市取り組みとして、市内各地で収穫される豊富な海の幸、山の幸をアピールされていました。 お米も市内産とのことでした。 魚では市内で水揚げされるアジ、イワシ、カマス、サワラも使っているそうです。 また、小田原名物かまぼこなどの練り製品も。 海のあるところの給食はうらやましいです。
野菜はほうれん草、大根など、果物はなんといってもみかんがあります。
パネル展示ではもうひとつ、食育としての「弁当づくり」の指導に力を入れていることがわかりました。 これは、食材のありがたみ、生産者への感謝、両親や家族への感謝、自分のいのちを大切にすることなどを学ぶという取り組みで、2001年に香川県で当時校長だった竹下先生が提唱した「弁当の日」を倣ったもので、小田原市もその考え方を積極的に食育として取り入れているそうです。
今ではこの「弁当の日」を実施している学校は全国で1000校以上といわれています。
その他、給食人気レシピの配布や野菜折り紙教室、調理器具や給食食器がの展示が行われていました。 いまどきでは珍しい強化ガラスの食器が使われていました。
また、印象的だったのは木の汁椀を使っていることでした。 熱湯を使う通常の洗浄機は使用できないはずです。そして、お値段がとても高いはずです。
話を伺ってみると、小田原市内の木工屋さんに箱根の寄木細工に使うような銘木を加工してもらったもので、1校につき50個の木のお椀が配布され、噌汁などの和食の汁物の日に1回1学級と割合で使っているとのことでした。 触ってみると、やっぱり感触がいいんですよね。 温もりがあって。 1年に1度漆を塗り直しててもらい大切に使っているそうです。
給食の展示もありましたが、展示だけです。 食べられません(笑)。
牛乳は足柄きんたろう牛乳でした。 神奈川県西部の中井町や小田原市にある酪農家の牛乳なのです。 そうでした。 小田原市には牧場もあるんですよね。
神奈川県全体では「学校給食における地場産物の活用状況調査」は低いほうなのですが、小田原市は食材に恵まれているのだなぁ、と感じました。 そして食材だけでなく、給食食器にも地産地消の木のお椀を取り入れて、それが値段が高くても、少しずつみんなで手間をかけて大切に使っていることがわかりました。 値段が高いからあきらめるのではなくて、運用でそれをカバーするような知恵とノウハウが出てくるんですね。 今回も勉強になりました。 ありがとうございます。