平成28年11月20日に東京都江東区 日本科学未来館の会場で、農林水産省主催の「第一回 全国子ども和食王選手権~全国大会~」が行われました。
和食文化がユネスコ無形文化遺産に登録されて、3年となります。この貴重な文化を改めて再認識し、子どもたちへ伝えていく為、今回の「全国子ども和食王選手権」が開催されました。
【第一回 全国子ども和食王選手権】http://www.washoking.com/
【和食のお絵かき部門】では、全国の小学校1~3年生を対象にし、家庭、地域の行事、祭りなどの「和食」や「郷土料理」を囲む様子、食べる様子、または料理そのものをテーマにしたお絵かきが、全国各地から集まりました。みんな、画用紙いっぱいに、エネルギッシュな絵が広がっています。
【和食王部門】では、小学校4~6年生が対象となり、全国8ブロック(北海道・東北・関東・東海・北陸・近畿・中国四国・九州沖縄)から、和食の「心・技・体」をテーマにした、知識・実技・クイズ等を競い合い、予選に勝ち進んだチームが、今回の決勝大会に出場する事ができます。
審査員には、タレントの平野レミさん、和食料理人の村田明彦さん、栄養士の松丸奨さんが参加されていました。
~ 【第一部】発表「私の和食」 ~
小学生4~6年対象の「和食王部門」第一部では、各ブロックの決勝進出チームによる、「私の和食」をテーマにしたプレゼンテーション行われました。
北海道ブロック代表 札幌市立平岸高台小学校
テーマ:「おせち料理」
北海道ブロックでは、日本の伝統的なおせちの成り立ちや、手作りのおせちが大切な事を発表していました。
東北ブロック代表 秋田大学教育文化学部附属小学校
テーマ:「きりたんぽ鍋」
東北ブロックでは、きりたんぽの起源などを演劇スタイルで発表していました。手作りのきりたんぽ鍋の模型を使用したり、秋田のローカルヒーロー「超神ネイガー」に変装し、わかりやすく紹介していました。
関東ブロック代表 港区立芝浦小学校
テーマ:「江戸前寿司」
関東ブロックでは、お寿司屋さんの、のれんをイメージした媒体で発表しました。
江戸前寿司の歴史や江戸前とはどういう意味かを元気よく説明していました。
世界中のお寿司ブームの中、歴史ある日本のお寿司が、形を変えてでも、日本文化が広がっていく事は、とても嬉しいといっていました。
北陸ブロック代表 富山大学人間発達科学部附属小学校
テーマ:「ざるそば」
北陸ブロックでは、3人の小学生が、漫才師のように、そばの栄養素、食べ方、食感について発表していました。とても面白く発表しており、会場が笑いに包まれました。
東海ブロック代表 一宮市立丹陽小学校
テーマ:「愛知の伝統 みそにこみ」
東海ブロックでは、味噌煮込みうどんの歴史、使用されている豆味噌についての歴史を発表していました。
家族で、味噌煮込みうどんを囲んで食べることで、家族の絆も深まります。食にはそんな力があることが伝わってきました。
近畿ブロック代表 八幡市立有都小学校
テーマ:「昔の都の発祥料理」
近畿ブロックでは、精進料理から始まった湯豆腐についての歴史や栄養価などを発表しました。
中国四国ブロック代表 西予市立中川小学校
テーマ:「まきずし」
中国四国ブロックでも、演劇スタイルで、各家庭で巻き寿司の具材が異なることや、食べ方について発表していました。途中、ヒップホップ調で発表したり、会場が盛り上がりました。
家族で「まきずし」を作って、楽しく食べている様子が浮かぶ発表でした。
九州沖縄ブロック代表 長崎市立高城台小学校
テーマ:「長崎を楽しく食べよう~おすすめ3品料理~」
九州沖縄ブロックでは、長崎のおすすめの3品、角煮まんじゅう、大村寿司、鯛の塩釜蒸しの料理説明、食べ方について発表していました。
まったく知らなかった「和食」について調べていくことで、子供たちも少しずつ興味を持つようになり、友達にも伝えたくなったそうです。そこで、和食の食材をイラストにした、和食美術館を教室に貼っているそうです。各自で調べた知識を、そこで留めるのではなく、広げるための考えや工夫に感銘を受けました。
柔軟なアイディアがたっぷりですね。
【第2部】クイズ・実技
小学生4~6年対象の「和食王部門」第2部では、和食の「心・技・体」をテーマに、クイズと実技の競技が行われました。
和食の「心」では、和食文化の知識クイズが出題されました。
チーム一丸となり、クイズに挑戦しています。
和食の「技」では、箸の豆はこびゲームで、競い合いました。
焦りと緊張が入り混じる中、みんな上手に箸を使っています。
和食の「体」では、だし当てクイズが行われました。
鰹、昆布、合わせだしの3種類を飲み比べしています。子ども達の目は真剣そのもの!
今回、第一回目の「全国子ども和食王選手権」が開催されました。
「第一回 全国子ども和食王選手権」の優勝チームは、東北ブロック代表 秋田大学教育文化学部附属小学校の子どもたちが選ばれました。どこのチームも、本当にすばらしい発表でした。
地区大会、全国大会に向けて子どもたちが「和食」の歴史や文化について調べ、資料の作成、発表に向けての準備に、とても熱意を感じました。どこのチームも、ハキハキと元気よく発表していることに、大変驚きました。
保護者の方も、子どもたちが一生懸命頑張っている姿を見て、和食や食育に対して、さらに興味を持つきっかけになったのではないか思います。
次回の「第二回 全国子ども和食王選手権」の開催も大変楽しみになりました。