学校給食の調理現場では、様々な危険と隣り合わせです。作業中には、転倒、火傷、そしてもっとも怪我の件数の多いのは、包丁やスライサーなどで手指を切ってしまう事ではないでしょうか?
皆様の調理現場では、どのように食材の下処理を行っていますか?
私も様々な学校給食の調理現場を取材しましたが、野菜の下処理を全て手切りで行っていたり、床据え置き型のスライサーなどがありました。手切りでは、衛生面が十分配慮できなかったり、据え置き型のスライサーは、縦回転のものが多く、洗浄中に手を切ってしまう事も多々あるそうです。
今回は、安全性に優れ、一台で40種類以上のカッティングができる「ロボクープ」を、実際に、全校学校給食甲子園第7回の優勝校、栄養教諭の冨田先生に使ってもらいました。こちらを、皆様にもご紹介します。
1、「ロボクープ」とは
フランス パリに本社があるロボクープ社の「ロボクープ」とは「切る・ロボット」という意味です。1960年世界で初の業務用カッターミキサーを開発・製造を手掛け、日本では1975年から株式会社エフ・エム・アイが事業提携によって市場にお届けしております。フランス料理をはじめ、専門料理店、和食、中華料理、セントラルキッチン、給食、病院、食品工場など幅広い分野で活躍しています。
【株式会社エフ・エム・アイ】http://www.fmi.co.jp/
マルチ野菜スライサー「ロボクープ」は、手間のかかる野菜のカット処理を大幅に省力化できるスライサーです。40種類もの替刃で多彩な野菜のカットに対応できます。
2、「ロボクープ」の特長
1台でスライス、千切り、おろし、さいの目切りなど多彩なカットに対応できます。面倒なさいの目切りも1度の作業で簡単にカットが可能です。替刃も小型軽量で工具の必要が無く、ワンタッチで取付け可能です。2つの投入口により野菜の種類、大きさによって使い分けられます。
分解洗浄が誰でも簡単に行う事が可能なため、洗浄時間が短縮されます。
3、「ロボクープ」の種類
・投入口がワイドな卓上型
仕切り板を取り外すことにより丸ごとキャベツ約1個分をカットできます。また、シャフトに付属の「キャベツ芯をくりぬき工具」を装着すると、芯をくりぬきながら処理することができます。
・大量下処理に最適の床置きタイプ
4、40種類以上の替刃種類
・スライス盤
・角千切り盤
・丸千切り盤
・ダイシンググリッド盤
・フレンチフライ盤
・波型スライス盤
・パルメザングレーター盤
・大根おろし盤
5、安全性
容器・蓋が正しくセットされていないと作動しない2重の安全スイッチとなっています。また、カット処理の途中で蓋を開けると瞬時に停止します。
6、衛生面
工具不要で上部蓋の取外しが可能の為、分解洗浄が容易に行えます。本体の軸部は水洗い洗浄が可能となっており、非常に衛生的です。
7、栄養教諭様の声
実際に全校学校給食甲子園第7回の優勝校 西尾市立西尾中学校の栄養教諭様にもご協力いただき、調理現場でも試用してもらいました。現在、冨田先生は異動され西尾市立八ツ面小学校に在籍されています。西尾市立西尾中学校は、兼務校となっており、今回は、在籍校の小学校の調理現場(給食提供数:650名)を取材いたしました。
野菜をスライスしている時に野菜が横に飛ばないように、また洗浄時に水が飛ばない様に注意する必要があるが、利点としては以下のような事があがりました。
・下処理のスピードがとても早い(どの野菜も、5分以内で終わった。)
・女性が多い現場だが、力を入れなくてもスムーズに処理ができる。
・安全性が高い。
・野菜をまっすぐ入れる事により、均等にきれいに仕上がる。
⇒特に、「やさいたっぷりスープ」に使うサイコロ状の野菜は、いつも手切りだが、処理能力が高いうえ、全て均等に小さく切れて、とても可愛かったと高評価でした。
西尾市八ツ面小学校のブログにも掲載されました。
★★献立:抹茶トースト、やさいたっぷりスープ、かぼちゃサラダ、牛乳★★
「抹茶トースト」は、9月に実施した「ぱくぱくぴっかり週間」で、みごと「パーフェクト賞」に輝いた6-Aからのリクエストでした。「抹茶トースト」は、厚切りスライスパンを購入し、給食室で手作りした調理パンでした。「抹茶の里」西尾市の単独調理校ならではの給食メニューです。子どもからも人気が高く、どの学校でも人気メニューの上位をしめています。よく食べる高学年にはおまけが入っていました。ジャンケンで勝ち取った子どもたちの「やったー」という元気な声が響いてきました。
愛知県西尾市の名産「抹茶」を使用したアイディア給食。
西尾市の抹茶は、日本一の生産量を誇ります。
楽しい給食の時間♪
美味しい給食、みんなでおかわりじゃんけん
★★献立:わかめご飯、豚肉の生姜炒め、ごまネーズ和え、なめこ汁、牛乳★★
「豚肉の生姜炒め」は、子どもたちの大好きなメニューのひとつです。たっぷりの豚肉とたまねぎを使用し、忍ばせるようににんじん、ピーマンの細切りも加わっていました。生姜の風味が食欲をそそり、肉や野菜からのコクやうま味は、水溶き片栗粉を入れることでタレの中にすべて封じ込め、おいしくい仕上げることができました。教室では、野菜の苦手な子どもたちも一緒になっておかわりの列に並んでいました。生姜は、体を温める効能があります。寒い教室ではうれしい一品になりました。
ごまネーズ和えのスライスも、とっても簡単!!
美味しそうですね
上手に盛付しています。
みんな、残さずおかわり
今回の取材では、実際に調理員さんにも、処理能力の速さに喜んでもらえました。
学校給食現場では、手切り作業の多い中、このような調理機械が全国の学校給食に浸透し、現場の作業効率がさらに改善する事ができたらいいなと感じました。
また次回、会員の皆様に、最新情報をお届けいたします。